ニートを楽しむただの女

何もない持ってないし要らない人間のやること。心の解放と言葉の居場所を。

米。蝕むのも米、労るのも米。

 

寝苦しい夜だった。
布団から片足を出していた。暑い、汗をかいていた。
胃がキリキリ、ムカムカする。
今にも胃液が込み上げてきそう。


原因は…昨晩。

昨日は前の職場のパート仲間との飲み会だ。数時間前の事なのに遠い記憶のようだ。
何杯飲んだのだろう…
 
待ち合わせの前に立ち飲み屋でひとり引っかけた。ビールと酎ハイ2杯。
パート仲間と合流して再びビールで乾杯。
その後は19時のラストオーダーまで、メガジョッキのハイボール3杯は飲んだであろう。時間が許すのであれば無限ループにハマる、まさに戦場。


胃液が込み上げてくる理由は飲み過ぎだけではない。酒を煽りすぎて満腹中枢がバカになっていた。食べ過ぎだ。
わたしは長年、酒を飲みすぎた事で引き起こる「過食脳」に悩まされてきた。
尋常じゃないくらいに食べてしまう時もある。

 

そもそも食べ過ぎる原因は、お酒を飲み過ぎる事で脳の視床下部にある満腹中枢が麻痺してしまうから。
お酒を飲む。そのアルコールを肝臓で分解せねばならない。それに必要なのが「ブドウ糖」。つまりお腹が空いている空いていない関わらず、体はブドウ糖が必要になる為に、食べたい欲が出る。


ブドウ糖…それは炭水化物だから〆にラーメンが食べたくなるのだ。


わたしは〆ラーメンも食べるし〆に米も食べたい。
昨日なんかおにぎり2つ、シュークリーム、甘い菓子パンを食べていた。
さらにおにぎりが2つ冷蔵庫に入っていた。
食べなかったが食べようとして買ったのは確か。


胃液が込み上げてきた。完全に二日酔い。
胃の中のものはもう腸へ行ってしまっただろう。胃の中は空っぽ。水さえも刺激物に感じる。
あんなに食べたのだ。身体は悲鳴を上げている。しばらく横になって、労ってあげたかったが、後悔の方が強い。


この後悔は何度してきた事だろう。


胃痛と、ゲップと共に込み上げる酸っぱい胃液の匂い。
腸で吸収されなかったものたちがグルグル蠢いている。

 

そうして空腹感が来るのを待つ。

 

もちろん胃に優しいものを求める。

おじやを作るつもりだった。


アルコール代謝に必要な栄養素はビタミンB1。米はビタミンB1を多く含む。


奇しくも、食べ過ぎたのも米。それを労るのも米だった。本物の日本のスーパーフードだ。

 

おじやを作ろう。

残り物の野菜で選ばれたのは人参と白菜。
細かく微塵切り。
多めの湯でコトコト茹でる。ご飯を投入。顆粒だしと醤油で味付け。生姜とネギ、鰹節をかけて頂く。

 

お酒による「過食脳」おそらく酒を飲む人間誰にでも経験することだろう。
酒によって脳が興奮するから致し方ない。自分だけではないのだ、と言い聞かせる。

自己嫌悪に陥ることはない。
たっぷりと水分をとり優しいおかゆやおじやで労ってあげよう。

 

さて、回復したから今日も戦場へと向かう準備をしますか。

 

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